ライオンズクロニック

外野で垂れる能書き

3/24 高橋光成投手のファーム調整登板

2回38球

2安打1四球2三振

2失点


初回の先頭打者にオールストレートで被弾。

2回は四球で出したランナーに牽制悪送球と犠飛で3塁まで進塁を許し、内野安打で更に1失点。


ストレートを28球投げて全体の74%、これにフォークボールを加えると95%。


ハッキリとストレート過多の配球割合で、6つのアウトを取るのに38球を要しました。


前回登板のオープン戦でもストレート+フォークボールが全体の94%。


ストレートとフォークボールだけのピッチングは短いイニングを投げるのなら良いですが、長いイニングを投げる事を考えると緩急がない分、球数が増えてストレートの球威が落ちると捕まりやすくなります。


個人的に印象に強いのが、シーズン24連勝を達成した田中将大投手が登板したその年の日本シリーズ第6戦。



読売 000 031 000 4

楽天 020 000 000 2



読売先発の菅野投手から2回に奪った2点を守り切って日本一を決めたい、その思いが強すぎるが故に緩い球を使う事を躊躇ったのかは分かりませんが、この試合で田中将大投手と嶋捕手のバッテリーは立ち上がりからほぼストレートとフォークボールのみのピッチング。


それで4回まで読売打線を2安打無失点に抑えてきましたが、5回に少しストレートの球威が落ちたところを捕らえられて一挙3失点。


6回も1点を失い、もうストレートとフォークだけでは抑えられないと悟ってからカーブを混ぜ始めて、7〜9回は無失点。


嶋捕手はこの失敗を第7戦にも生かして、緩急をハッキリつけた配球にして日本一。


田中将大投手ほどの実力者でもストレートとフォークボールのみで1試合を抑え切ることは難しく、如何に緩急が大事かを物語る象徴的な試合の一つです。



強風が吹く中での2イニングという微妙な今日の登板で打たれたとか、失点したとかはどうでもいいですが、今更この時期にストレートの走りだけを試しても意味はなく、寧ろどの球種でもしっかりストライクが取れるかを確認して欲しかったです。


一軍の登板までにもう一回ファームで調整登板があるらしいので、そこでは特にスライダーやカーブでしっかりストライクが取れる事を重点的にチェックして下さい。