ライオンズクロニック

外野で垂れる能書き

課題ははっきりと先発投手にあり

昨日までの各チームにおける


・先発投手の防御率と投球回数(便宜的に端数切捨)


ソ 3.08 691回 (ライオンズ対比+77回)

日 3.03 643回 (ライオンズ対比+29回)

ロ 3.55 661回 (ライオンズ対比+47回)

西 4.07 614回



・リリーフ投手の防御率と投球回数


ソ 2.81 278回 (ライオンズ対比-80回)

日 2.75 314回 (ライオンズ対比-44回)

ロ 3.07 314回 (ライオンズ対比-44回)

西 3.37 358回



当たり前すぎる話ですが、

先発投手が好投して長いイニングを投げる試合が増えれば増えるほど、リリーフ投手が投げるイニング数はどんどん少なくなります。


反対に先発投手が早いイニングで降りる試合が増えれば増えるほど、リリーフ投手が投げるイニング数はどんどん多くなります。



そしてこれも当たり前すぎる話ですが、

優秀な投手ほど先発投手に、そして適正によってはクローザーやセットアッパーとして勝ちパターン継投に組み込まれます。


クローザーとセットアッパーは(1登板1イニングと仮定すれば)仮にシーズンの半分投げたとしても2人で143イニングにしかなりません。


よってリリーフ投手の投球回数が増えるということは、先発にもクローザーにもセットアッパーにも組み込まれない、つまりそれらより能力の劣る投手=失点し易い投手が沢山投げることになります。


1流の投手が出てくると殆ど打てない一方、一定のレベルを下回る投手が出てくると滅多打ちするライオンズ打線を見れば分かる通り、優秀な投手が長いイニングを投げて、能力の劣る投手が投げるイニングを少なくすることがチームの失点を防ぎ、勝利への最短距離となると言って良いと思います。


それをほぼ完璧な形で実現しているのがソフトバンク。


ライオンズよりも77イニングも多く先発投手がイニングを稼ぎ、先発投手が稼いだイニングとほぼ同じイニング分のリリーフ負担を減らして(言い方を変えると能力の劣る投手の出番を少なくして)、先発投手もリリーフ投手も優秀な防御率を残しています。


これがイデホ選手が抜けて得点力が落ち、チーム得点がリーグ3位の現在でも首位(0.5 差だけど)を維持している所以でしょう。


そして日本ハムもロッテもソフトバンク程ではないものの、先発投手がライオンズよりもうんと長いイニングを投げ、リリーフ投手の負担を軽く(能力の劣る投手の出番を少なく)しています。


(それにしても日本ハムのリリーフ陣の防御率は驚異的ですね。今年優勝したら来年はパンクかも??)



さて、我等がライオンズですが、先発投手の防御率はソフトバンク・日本ハムより1点前後、ロッテより0.5点程高く、投球回数は大きく下回ります。

(ライオンズは上記4チームで最も試合数が多い為、同じ試合数で比べると投球回数はもっと大きく差が開きます)


要因としては岸投手・菊池投球が離脱して、期待された十亀投手やバンヘッケン投手がロクにイニングを稼げない中で、残る投手をこれでもかと疲労を考慮せずに毎週毎週投げさせるので、みんな5回もつかどうかというピッチングしか出来なかったことにあると思われます。


一方のリリーフ投手は先発投手のだらしなさ、というかライオンズベンチの無能さのお陰で、日本ハム・ロッテより44イニングも、ソフトバンクより80イニングも多い負担を負わされながら(セットアッパーとクローザー以外の投手が投げる機会と回数が増えながら)防御率3.35は素晴らしく、牧田投手、武隈投手、小石投手といったあたりの頑張りは賞賛されるべきで、オフは高く評価してあげて下さい!



そんなライオンズも先週は4勝2敗と久々の好成績。


勝った試合は岸投手、菊池投球、髙橋光成投手がともに7回を投げ、リードして勝ちパターン継投に直接繋いだ試合と多和田投手が完封した試合。


勝つ為の王道はやはり優秀な投手が長いイニングを投げる=能力の劣る投手が投げるイニングを少なくすることにあります。(表現が辛辣すぎますけど)


また、こういう形で先発投手が長いイニングを投げればリリーフ投手の負担が減って、登板時により良い状態で投げられるようになり、偶に先発投手が早いイニングでマウンドを降りてもリリーフ投手が頑張ってゼロで抑えているうちに逆転でモノにする試合も出てくるでしょう。


その意味では先発投手にシーズンを通して長いイニングをなげさせるようなローテーションの組み方が求められますし、今シーズンのライオンズベンチのやっていることはその真逆を行っていました。


また、髙橋光成投手と多和田投手には早く岸投手・菊池投球のレベルに(或いはそれ以上に)まで到達することが望まれますし、ドラフトでもまず第一に将来性の高い先発投手が望まれます。


来シーズンは適度な休養を登録と抹消を駆使して各投手に与え、岸投手、菊池投球、髙橋光成投手、多和田投手、牧田投手、十亀投手のうち、離脱が一人に留まって残る5人が規定投球回数以上を投げ、うち2人が180イニング投げたら、Aクラスは間違いなく、打線によっては優勝だって望めるチームになる筈です。


来シーズンこそライオンズの弱点である先発投手が、弱点でなくなるシーズンとなってくれることを期待したいです。