打ち勝たなきゃいけないライオンズ
・岸投手FA宣言
これだけ実績のある投手なのに具体的な球団名は楽天しか出てこない・・・
ってことは、だいぶ前から話は固まっていると見るべきなんでしょうね。
以下、本題です。
来シーズンも日本ハムとソフトバンクの2チームが
シーズンを戦う上での強敵となるのは間違いないでしょう。
しかし、こと投手力ではまず敵いません。
今シーズンのソフトバンクの防御率は3.07
(日本ハムは3.09)
日本ハムは今シーズン途中から先発転向した増井投手が防御率1.10で57イニング投げる「大当たり」があったりしましたが、来シーズン先発として130イニング以上投げるとすれば流石に防御率は良くても2点台半ばくらいでしょうし、先発投手陣のうち誰か1人でも怪我離脱すれば、出番が回るのは防御率5点台のハンカチ投手辺りになるので、今シーズンより防御率が悪化する要素は十分にあると思います。
しかしソフトバンクは違います。
ソフトバンクの先発投手は武田、千賀、和田、東浜、中田投手の5人で何と739イニングを投げ、この中で一番防御率が悪いのが和田投手の3.04という信じられない層の厚さ。
他にバンデンハーク投手や試したい若手もいるわけで、来シーズンも1人程度の不調や怪我離脱ではビクともしない分厚い先発投手陣を武器に、リリーフ投手陣の負担を減らして相乗効果で先発・リリーフとも好成績を収める可能性は非常に高いでしょう。
ライオンズの先発投手を見渡した時に、150イニング前後を防御率3.04以下で投げられる投手が何人いるでしょう?
岸投手が流出したとすると、菊池投手と・・・あと誰かいますか?
シーズン143試合でざっくりとトータル1290イニング。
これを先発が850イニング、リリーフが440イニングそれぞれ負担するとして、ライオンズの先発投手は誰がどのくらい投げて850イニングに到達するでしょう?
以下は勝手な予想・・・というか妄想です。
カーブをマスターして緩急を身につけた菊池投手が防御率2.40で160イニング投げてくれたとしましょう。
多和田投手と高橋光成投手が能力全開で、今シーズンより防御率が1.00以上改善しつつより多くのイニングを投げてくれたとして防御率3.30で260イニング。
野上投手と十亀投手がイニングイーターとしての役割を発揮してくれて防御率3.70で260イニング。
外国人先発投手がやっとそれなりに働いてくれて防御率4.00で100イニング。
残り70イニングはローテの谷間に若手投手達が投げて防御率5.50。
そしてリリーフ投手陣が今シーズン同様の頑張りを見せて440イニングを防御率3.40で投げてくれて・・・
離脱なしでみんなが能力をフルに発揮してくれるというあり得ない前提ですが、これくらいやってくれてもライオンズの自責点は・・・細かい計算は載せませんが・・・498でトータル防御率は3.47
自責と関係ない失点を50点とすると総失点は548点。
これでも今シーズン(618失点、防御率3.85)から比較すれば飛躍的な改善です。
外国人投手はリリーフにして牧田投手を先発に戻したらトータル防御率は3.45を切るくらいまで行くかもしれませんが、それでも妄想を含んでもこれくらいがライオンズの限界値とみるべきで、何かのサブライズを別とすればソフトバンクと同等の防御率、同等の失点数なんてまずあり得ません。
つまり・・・
ライオンズは打ち勝つしかないのです。
そして打ち勝てる要素はあります。
今シーズンライオンズの打者で
OPSが.800以上
浅村、メヒア、秋山、森、山川選手の5人
RC27が5.00以上
上記に栗山選手が加わって6人
日本ハム
OPSが.800以上 3人
RC27が5.00以上 5人
ソフトバンク
OPSが.800以上 1人
RC27が5.00以上 5人
打てる選手はライオンズの方が揃っています。
勿論補強によりその差は埋まる可能性もありますが、補強策はライオンズも持っている選択肢であり、10月10日のブログに書いたように、日本ハム、ソフトバンクに比べてライオンズの方が打てる打者がより多く打席に立てる余地を残しているわけですから、これをフルに活かした打ち勝つ野球こそがライオンズ野球であるべきです。
なので首脳陣に求められるのは、打てる打者のコンディションを保ち、より沢山打席に立たせる為の環境を如何にして整えるか、ということに尽きます。
具体的には今シーズンたったの392打席しか立たなかった森選手を600打席立たせるには?
中村選手のパフォーマンスを改善させ、今シーズン(432打席)より100打席多く立たせる為の起用法は?
浅村選手というパリーグ唯一の打てるセカンドがいるアドバンテージを他のポジションの穴埋めではなく、アドバンテージそのものとして活かすには?
チーム最高年俸のメヒア選手のパフォーマンスを最大限に発揮させる起用法とは?
これ以外にも山川選手の起用法や上記を踏まえた上での補強策などなど、首脳陣が取る対策によって来シーズンのライオンズの得点は大幅に変わって来るでしょう。
辻=守備の名人=守り勝つ野球
なんてのをイメージしてしまいますが、ライオンズがやるべき野球は打ち勝つ野球です。
現時点で辻監督がライオンズのことをどれ位把握しているかは分かりませんが、昨日触れたように来シーズンオフには牧田投手も炭谷選手も(それ以外にも?)流出するのだとしたら、向こう数年の中では来シーズンが一番チャンスの大きいシーズンになるかもしれません。
その来シーズンを辻監督がライオンズを知るためのシーズンに使うのではなく、例え最終的な順位がどうであれ取るべき対策は取った、打ち勝つ野球の為にベストを尽くしたと言えるシーズンであって欲しいです。