ライオンズクロニック

外野で垂れる能書き

ライオンズのサード問題

今シーズンにおけるライオンズの大失敗の一つが、サードを中村選手と渡辺直人選手の2人で回すことを前提にしたことにあります。


中村選手は2015年シーズンにサードで122試合出場してOPS.943を残しましたのでそれを前提として今シーズンもと考えたのでしょうが、もともと故障がちの選手で、その前にサードで100試合以上出場したのは2011年シーズンにまで遡らなければならず、更に2年連続でサードで活躍したシーズンとなると2008年と2009年という昔話。


今年33歳になる選手が年長者に厳しい環境の西武屋根付き球場で20代半ば以来となる2年連続サードで100試合以上・・・そしてそのサポートには今年36歳になる選手というのは、あまりに楽観的すぎました。


結局この2人ともが不在で、キャンプでもロクにサードを練習したことがなく、打撃力の低い他の選手に無理やりサードをやらせた期間が長くなってしまったことでエラーが激増し、攻撃力も低下。


中村選手は来年34歳、渡辺直人選手は37歳。


これを踏まえて、来シーズンのサードはどうすべきか?


前提となるのは、ライオンズは打ち勝たなければいけないチームだということ。


ソフトバンクは松田選手が、日本ハムはレアード選手が守るサードです。


ここに打てない、少なくとも松田選手やレアード選手と比較して打力で大きく見劣る選手を起用していては到底打ち勝つなんてできません。


他球団にはいない打てるセカンド・浅村選手、そして他球団にはいない打てる(という前提の)捕手・森選手を他のポジションの穴埋めに使ってはならず、他球団は欲しくても手にできないアドバンテージとしなければならないのです。


その為には中村選手に100試合以上任せる前提はあり得ず、他に今シーズンサードを守った経験のある鬼崎、金子、外崎選手といった打力で大きく見劣る選手に任せる前提もあり得ません。


山川選手が守れれば良いですが、それも現時点では夢物語。


よってサードは明確な補強ポイントで、岸投手が流出して浮く予算の一部をサード補強に使わなければなりせん。


楽天のウィーラー選手は打率.265 OPSは.829 RC27は 5.92 という優良外国人。


推定年俸4000万円だそうです。


流石に4000万でとは言いませんが、ライオンズのスカウトも1億の予算付けてくれたらウィーラー選手くらいのはいつでも連れてくるくらいだと頼もしいのですが・・・




・・・ライオンズはサードの補強はしないだろうと予想します。


辻監督がDH起用を説得して、中村選手本人が納得しない限り、サード補強はそのまま中村選手への不信任宣言を意味するからです。


そして現実的には渡辺直人選手やOPS.516の外崎選手あたりで回すことになる・・・



1人の選手の存在が本来チーム組織が取るべき対策を取らせないようにしているのだとしたら・・・これは暴言ですが、ライオンズは中村選手を放出した方が強くなるかもしれませんね。





〜オマケ〜

一部でよく聞く、中村選手はDHよりサードを守る方が打撃成績が良い、というのは嘘か勘違いか思い込みです。


今シーズンはサードとDHで起用された試合数がたまたま近いので比較しやすいのですが、


2016年打撃成績

サード起用時 47試合 打率.236 OPS.741

DH起用時 55試合 打率.240 OPS.771


まぁこんなもんです。


あとは出場試合数が偏るのであまり比較出来るシーズンがないのですが、出場試合数を無視すればサード起用時よりDHの方が打撃成績良いシーズンもあります。(勿論逆も)


なので中村選手の打撃成績の為にサードで起用する発想は間違いで、年齢や環境も考慮した上で如何に疲労をためずにシーズン通してあの打力を活かすかを考えた時にはDH起用を主とすべきで、主戦サードは別に置いてその選手を休ませる時に中村選手がにサードを守る感じで、サードは守ってもせいぜい30試合程度となるのが理想かと思います。