ライオンズクロニック

外野で垂れる能書き

ウルフ投手の4戦全勝の意味

ブライアン・シュリッター投手と契約合意の報道が出ました。


2015年に3Aで記録した

45試合2勝3敗23S 防御率1.61

というのはなかなか凄い。


ツーシーム主体のピッチングでリリーフ専門のようで、とにかくセットアッパーとしての期待が高いですね。


増田投手、牧田投手に加えてあと一枚が計算できるとお互いがお互いを補完しあってそれぞれの負荷も軽減出来るし、勝負所では武隈投手を6回から投入できる。


出来ればもう一枚加えて牧田投手を先発に戻したい所ですが・・・





そしてブライアン・ウルフ投手とも契約合意の報道。


ウルフ投手は今シーズンの7月に加入し、8月下旬から4試合に先発登板して4連勝と、投げた試合は負けなしの全勝!


防御率は3.04で、持ち味の打たせてとるピッチングでゴロアウトを量産して与四球率は1.52という少なさ。


来シーズンへの期待は当然高まります。


が、個人的には今シーズンの成績はあまり過信しないほうが良いと考えています。


ウルフ投手が投げた今シーズンの4試合はすべて90球以内で降板していて、すべての試合で牧田投手がリリーフしてくれて(しかも4試合のうち2試合で回跨ぎの2イニングという無茶使い)、すべての試合で打線が4点以上取ってくれてと、実に過保護で恵まれた条件下での全勝。


ライオンズ投手陣全体の援護率が4.36という中で、ウルフ投手の今シーズンの援護率5.88は流石に恵まれすぎで、勿論ウルフ投手のテンポの良さが打線の力を引き出している部分もあるのでしょうが、単純にウルフ投手が投げた時期がたまたまライオンズ打線が好調な時期と重なった部分も要員としてかなり大きいと考えるべきでしょう。


しかも今シーズンの登板は僅かに4試合で、3試合目と4試合目の間が中11日では疲労が残る中で投げることもほぼなかったわけで、今シーズンの成績をもって来シーズンのローテーションの一角は埋まった、中6日で回して最低二桁、うまくいけばキャリアハイの13勝・・・なんて妄想は抱いてはいけないということです。


今シーズン分かったことは、手術後で今の年齢でも状態を保って投げさせれば、6回2失点で試合を作る力を有していることであり、考えるべきは、このゲームメイク能力をいかにシーズンを通して発揮させるか、ということでしょう。


ウルフ投手は来年37歳。


過酷な西武屋根付き球場で開幕からローテーションに入れて回し続けたら、オールスター前には間違いなく疲労困憊。

後半戦は2軍で過ごすなんてことになりかねません・・・そう、今シーズンの野上投手のように。



イメージとしてはローテーションで2回先発させたら1回飛ばすくらいで、月3回、2ヶ月で6〜7回の登板なら6ヶ月で20回の登板機会になり、1試合平均6イニング投げてくれたら120イニング。


これを防御率3点台半ばから後半で乗り切って8勝くらいしてくれたら、非常に大きな戦力になるでしょうし、これくらいが昨シーズンのルブラン投手や今シーズンのバンヘッケン投手に求めたレベルであり、そしてウルフ投手にかけるべき期待の水準だろうと思います。


もしかしたら、来シーズンはブライアンリレーでWブライアンがお立ち台なんて試合も見られるかもしれませんね。