ライオンズクロニック

外野で垂れる能書き

ライオンズの聖域、潮崎2軍監督をチームオーダーに従わせるには

本題の前に、


各選手の契約更改についてはあんまり云々したくないですが、やはり森選手の500万円増の4500万円は気になりました。


もし今シーズン打者に専念していたら・・・と。


年俸は結局打撃成績が大きくモノを言うわけで、契約交渉の発射台を低く低く誘導されることで生涯年俸にも影響しそうです。


そう考えると、捕手起用はテイの良い年俸抑制策ではと思えたりも・・・


・・・おっと、もうこの話はしないんだった(汗





以下、本題です。


今シーズンの日本ハムの躍進を支えたのは大卒2年目の2人。


有原投手と高梨投手。


有原投手 156イニング 11勝9敗 防御率2.94
高梨投手 109イニング 10勝2敗 防御率2.38


有原投手は4/7、7/10、9/3とシーズン中に3度登録抹消


8月から9月にかけては完全にバテてしまって打ち込まれましたが、それでもシーズン通して防御率2点台で150イニング以上を投げる素晴らしい活躍でした。


しかし、もし3度の抹消がなかったらどうなっていたのか?



高梨投手は4月、5月はリリーフ起用で先発転向は6月からですが、6/16、7/9と2度登録抹消


先発転向→2試合好投→抹消→2試合好投→抹消


のあとはシーズンの最後まで、約2ヶ月半に渡ってローテーションを守りました。


もし2度の抹消がなかったらどうなっていたのか?


・・・は、分かりませんが、2人とも抹消された7月はチームが一気に波に乗って上昇していったイケイケドンドンの時期。


ここで日本ハムは何処かのチームみたいに目先の1勝に拘って間隔を詰めてローテーション投手を投げさせ続けることなく、目先の疲労蓄積を嫌って休ませたわけです。


目の前の1試合を勝つ可能性を追い求めるのではなく、シーズンの残り試合を通してどうしたらより沢山勝てるかを考え、その為に休ませる、それがシーズン後半の何勝にも繋がる、との判断があったように見えます。




ロッテの今シーズンの苦しいローテーションを支えた存在に二木投手と関谷投手がいます。


二木投手は高卒3年目で昨年の1軍登板はプロ発の登板となった僅か1試合のみ。
関谷投手は社会人出身のルーキー。


今シーズン中に二木投手は3度、関谷投手は2度抹消


2人とも終盤の9月は完全にバテましたが、首脳陣が何とかシーズン通してもたせようとする工夫が見て取れました。


ローテーションのやくりくが本当に苦しい中でも目先の1試合ではなく、シーズン全体を通した視線を常に持っていて、個人的に特に印象に強いのが、関谷投手をプロ入り初勝利の翌日に抹消したこと。
状況的には周囲から初勝利のお祝いへの対応に追われるのが必須の中で、首脳陣は一度抹消して次への登板までにしっかりと時間を与えたわけです。


日本ハム、ロッテに共通するのは、まだ一年を通してローテーションを守るスタミナのない選手の能力をシーズン通して長く活用する為の冷静な計算と選手への配慮。



さて、ではライオンズはどうだったでしょうか?



そんな配慮はありましたっけ?



ってもう白々しいですが(汗



高卒2年目の髙橋光成投手はシーズン中に抹消なし
どんなに調子が落ちようがどんなに疲労蓄積に陥ろうが関係なしにローテーションで回し、果てには中継ぎでも。


今シーズン最後まで投げ切った経験が来年に生きる・・・


そう考えられる人には評価出来る起用で、潮崎ヘッドコーチも良い仕事をしたと評価できるのでしょうけど、個人的には日本ハムやロッテと比較して計画性と配慮を著しく欠いた、自分の美学かメンツ優先の起用だっとしか言えません。


失礼重々承知でシーズン中はインパール牟田口と並べて表現しました。


また、高卒4年目の佐藤勇投手は僅か1ヶ月間でリリーフ3試合、先発4試合に登板させて使い潰してしまい、プロ入り初勝利を挙げた後も普通に中6日で登板させるなど、配慮は皆無。





さて、来シーズンはどうなるでしょう?





潮崎ヘッド兼投手コーチが来シーズンの2軍監督になったことで、1軍の投手起用は土肥コーチ主導のもとで行われるようになるのだと思います。


土肥コーチが2014年のライオンズ1軍投手コーチ就任から2年間は常に目上のコーチが存在していましたが、来シーズンのもう一人の投手コーチは年下の森コーチ。


つまり土肥コーチがはじめて自分主導でローテや待機させる投手も決められる立場になるわけで、目先の1試合にとらわれないシーズンを通した投手起用をしてくれるのではないか、との期待が形の上では持てる・・・ように見える。


しかし、土肥コーチが投手を休ませたくても、代わりの投手を2軍に求めたところで、潮崎2軍監督に「1軍で使える投手はいない!時期尚早!」と言われたら結局1軍にいる投手でやり繰りするしかなくなります。


土肥コーチにとって大先輩にあたる潮崎2軍監督の美学なりメンツなりを自分1人で変えさせるなど不可能でしょう。


2015年シーズンは横田コーチと土肥コーチでも無理でした。
横田コーチは一応潮崎2軍監督より年上でしたが・・・


好むと好まざるとにかかわらず潮崎哲也という人物はライオンズの聖域のようで、潮崎監督のマネジメント能力と同じくらい変えたり切り崩すのが難しいものであるとの前提から考えると、あと出来ることはこの潮崎哲也という人物にどうチーム組織の都合に従わせるかを考えること。


ライオンズの与四死球がリーグ2位の少なさだった2013年シーズンは潮崎2軍監督は同じでしたが、この時の1軍は投手コーチが杉本コーチと石井貴コーチ、そして監督は渡辺久信監督。


潮崎2軍監督に言うことを聞かせられる人で揃っていて、主力先発投手も十亀投手を除くと皆オールスター前までに登録抹消でお休みがあるなど管理はしっかりしていたことが伺え、潮崎2軍監督も自分の美学やメンツよりもチームオーダーに従った足跡が見て取れます。


来シーズン、潮崎2軍監督をチームオーダーに従わせるにはどうすべきか?


一つは土肥コーチが辻監督を巻き込んで、辻監督から直接2軍にオーダーを出して貰うこと。
辻監督は潮崎2軍監督の大先輩。辻監督なら潮崎2軍監督に従わせえることができる可能性が高いものと思われます。


しかし普通のチームなら自分でやるべき仕事を監督にお願いするわけで、ある意味では土肥コーチが自分のメンツを捨てることを意味します。


それができるかどうか。

そしてより確実なのは辻監督からのオーダーは、フロントからの営業政策的意味合いと同等の強制力を持っていることをフロントが潮崎2軍監督に認識させること。


あとは、来シーズンから新設されたポストに就く横田ファームディレクターが実質的に2軍の総責任者的立場で、2軍の試合での選手起用は潮崎2軍監督が、どの選手を1軍に拠出するかというチーム内連携は横田ファームディレクターが取り仕切るようになれるか、ということ。


どちらにしてもフロントがその権限を各者に付与して、シーズン通して管理することがもっとも確実。


無い袖は振れないので費用のかかる設備改修などは無理でも、これなら出来るはず。


動けフロント!




→追記

コメント欄にてご指摘頂きましたが、森投手コーチは土肥コーチより2つ年上でした。


大変失礼しました。


となると実質主導はどちらになるでしょう。

ただ、どちらにしても2軍から投手を拠出して貰わないことには長期的目線を持った投手起用にはなりませんので、辻監督とフロントも含めて動いていく必要があるのだろうと思います。


SAVAさん、ご指摘感謝!