先行逃げ切りこそ貯金量産への最短距離
ライオンズの2016年シーズンのイニング別得点
イニング 1 2 3 4 5 6 7 8 9
得点 61 71 60 88 77 78 83 59 38
最も得点が多いのが4回の88点。
得点が多いイニングの上位3つを並べると
1位 4回
2位 7回
3位 6回
中盤から後半にかけて多く得点していたのが2016年の特徴でした。
一方、日本ハムとソフトバンクを見てみると、
日本ハム
イニング 1 2 3 4 5 6 7 8 9
得点 98 64 69 59 70 66 80 63 41
ソフトバンク
イニング 1 2 3 4 5 6 7 8 9
得点 95 57 82 83 61 70 65 73 40
初回に日本ハムが98点、ソフトバンクが95点を叩き出し、ともにこれが最多得点イニングになっています。
次に、2016年シーズンのパリーグにおける
3回終了時点でリードを許している展開での各チームの勝率は
日 .275
ソ .250
ロ .263
西 .212
楽 .224
オ .172
日本ハムの勝率.275も相当良い部類ですが、それでもこんなもの。
ソフトバンクの.250はつまり3回終了時点でリードされていたら4試合に1試合しか勝てない計算で、貯金を30も作るチームですらこの程度。
更にこれが6回終了時点でリードを許す展開となると、パリーグ全チームの勝率は1割台になります。
序盤にリードを奪えば先発投手は余裕を持って投げることができ、中盤以降は勝ちパターン継投でどんどん良い投手をつぎ込めますので、当然勝つ可能性は高まりますし、反対に相手チームは逆転勝ちすることは必然的に困難になってきます
逆にリードを許す展開になれば、継投も勝ちパターン継投時よりも能力・質の劣った投手を出すしかないわけで、失点も増して余計に逆転することが難しくなる・・・
もうひとつ数字を並べます。
以下は2016年シーズンの先制得点を挙げた試合での各チームの勝率
日 .746
ソ .722
ロ .676
西 .536
楽 .679
オ .630
上位2チームは先制すれば7割以上勝っています。
ライオンズだけ先発のショボさが祟って5割台ですが、他の3位以下のチームは皆6割以上。
当然ながら先制すれば勝利に近づくのが数字の上でも表れています。
ということで、如何に早い回に点を取ることが大切かが分かりますし、初回を最多得点イニングにしている日本ハムとソフトバンクが強いのも頷けると同時に、ラインズは明らかに仕掛けが遅かったことが分かります。
とりあえず打順が一回りして、今日の相手投手の「感じ」がわかってきて、それから攻めるのでは遅いのです。
まぁ2016年シーズンのライオンズ先発投手陣では初回を最多得点イニングにできたとしても、それが勝利に結びつく試合はあまり多くなかっただろうと思いますが、しかしだからと言って打線の遅仕掛けが正当化されるわけではありません。
ライオンズ打線は今シーズン、できれば初回、遅くとも3回までに最多得点イニングを作るような戦略と集中力を持って試合に臨む必要があり、立ち上がりの相手投手、バッテリーの傾向から狙い球やコースを定めて序盤から一気に相手を叩くような戦い方をしなければいけません。
選手がそういう意識を持つのは当然ながら、やはり鍵を握るのは作戦や戦略を指示するコーチ陣。
何もしなかった、出来なかった昨年の反省を生かして、今シーズンこそ働いてください。