ライオンズクロニック

外野で垂れる能書き

昨春と同じ症状の多和田投手

多和田投手はここまでホーム開幕戦と昨日の2試合に先発登板しましたが、ホーム開幕戦は5回途中(1死も取れず)降板と、4回途中(1死も取れず)降板。


オープン戦を順調に消化して、辻監督は今シーズンのカード初戦に多和田投手を登板させる方針を表明しましたが、先発投手の中で唯一結果が出ていません。


2試合投げての防御率は11.57


登板した2試合ともストレートはシュート回転度合が強く、球数50球を過ぎるあたりでは140キロに届くか届かないかの球速に落ち、得意のスライダーのコントロールも浮いて高めに入ったり、抜け球になったりとコントロールが悪い。


多和田投手のストレートはもともとシュート回転が持ち味で、昨シーズン後半の活躍はそのシュート回転を利用したストレートとスライダーをそれぞれフロントドア、バックドアとして活用してのものですが、現状では自分の特徴を制御して武器にするどころか、逆に自分の特徴に足を引っ張られています。


フォームとしては体が前に突っ込むことで上体に対して腕が遅れて出てくるようになり、シュート回転が強くなって、力を球に乗せ切れないから球威もない。


立ち上がりはまだ腕に力があるから球速も出るけれど、それも球数が50〜60球くらいに到達すると落ちて来て140キロに届かない球も出てくる。


当然自分の認識以上にシュート回転するからコントロールは付かずに左打者のインコースを狙えばど真ん中に行くし、アウトコースを狙えば外に外れる。


変化球も同様で得意のスライダーも鋭さを欠き、浮いて高めに入る球が増える。


それを嫌がって手先でコントロールを付けようとするから抜けたり、或いは引っ掛けたような低めのワンバウンドに近い球が多くなる。


右打者を相手にしたり、ランナーを置かずにゆったり投げられる状況下ではまだましだけど、左打者やランナーを置いたセットポジションになるとその傾向が顕著になる・・・


・・・という悪循環。


これ、なかなか勝てなかった昨年の前半と一緒の状態です。


オープン戦ではこんな状態ではなかった筈ですが、公式戦故に力が入るからこの状態になるのか、或いはキャンプからオープン戦までの疲労の蓄積がそうさせるのか。


とにもかくにも3イニング目にはもうピンチで上げるべきギアがないのは異常です。


昨シーズンは7月に半月の休みをもらった後から変身。


その間に疲労をとってフォームの欠点を修正したことが後半戦の活躍へと繋がりました。


今の状態が次の登板までの1週間で修正可能なものなのか?或いは一旦間を置いて次の登板日を意識しないて時間をとって調整すべきなのか?


この判断は誤ってほしくないですね。