ライオンズクロニック

外野で垂れる能書き

4/25 vsオリックス 問題点はそこじゃない

ライオンズ
000 040 000   4


オリックス
301 010 00x   5




○多和田投手
中5日 5回 89球
8安打 2四球 2三振
5失点


ストレート   43球   48.3%
スライダー      41球   46.1%
フォーク      3球   3.4%
カーブ       2球   2.2%




「このストレートじゃ通用しない」




炭谷選手がそう悟ったからでしょう。


3回にオリックスの4番小谷野選手、5番T-岡田選手に甘いストレートを軽くはじき返されて4点目を奪われてからは、ストレートは見せ球にしてこれでもかとスライダー、スライダー、スライダー・・・


3回、4回にトータル25球を投げて、うちストレートは7球だけという異常な配球は何とかして「持たせる」べく炭谷選手がとった苦肉の策。


勿論打たれた8本のヒットのうち7本がストレートという、オリックス打線のストレート狙いをかわす意味合いもあったと思いますが、球速表示ほど威力もなく、コースを狙えば外れ、ストライクを取りに行っては真ん中に入るストレートではとても投球の軸としては使えないと判断したことも間違いないと思います。



とは言えスライダーとて決して良かったわけじゃなく、抜ける球もひっかけてワンバウンドにする球も浮いて甘く入る球もかなり多く、結局どこをどう切り取っても苦しいピッチングでした。


味方に同点に追いついてもらった5回裏、先頭の小谷野選手にストレートを捕えられた当たりはなんとかライトの守備範囲に飛んでくれて事なきを得ましたが、続くT-岡田選手にはスライダーが続けて完全に外れて2ボールから仕方なしにストレートを求めたら1球は外角ぎりぎりに決まってくれて、この球なら最悪でもシングルヒットで済むから「その感触のままもう1球」と求めたら真ん中にいってしまって被弾。


炭谷選手の「どうにもならねーよ」な感じが実によく漂っていて香ばしいというか何というか・・・


こういう時、岡田選手だったらそれでも延々とスライダーを投げさせるんでしょうかね?(笑



試合後の多和田投手と辻監督のコメントではこの5回裏の被弾が痛かったとのことらしいですが、こちら側(外野)から言わせてもらえば、痛かったのは間違いなく初回の2四球であり、この2四球が初回に打たれたヒットは3本だけなのに一挙3失点へとつながってしまいました。


まぁもっと言えば問題は5回の被弾ではなく、3回からさして良くもないスライダーばっかり投げさせなきゃならないこと自体が大問題です。



結局少し良くなる兆しが見えた前回登板から中5日で出来たのは疲労を取ることだけであり、掴みかけた感触を定着させる時間はなかったということでしょう。





○打線
7安打 4四球 4得点


今日は中村選手が右足首の炎症で欠場して、浅村選手、メヒア選手、山川選手のクリーンアップ。


1、2番がトータル6出塁とオリックスの2つのエラーもあったことで素晴らしく仕事をしましたが、クリーンアップがトータルで1安打に抑え込まれてしまいました。


メヒア選手と山川選手がそもそもディクソン投手を苦手ですし(それでもメヒア選手は5回にタイムリーを放ちましたが)、浅村選手も良い内容の打撃がありながら少しツキもなくてノーヒット。


それでも今日のディクソン投手はボール先行でカーブが高めから真ん中に入ることも多く、5回はあと一歩でノックアウトというところまで行きましたが・・・


惜しむらくは初回。
1死1塁から浅村選手は真ん中高めの見逃せばたぶんボールのストレートにやや差し込まれてしまい、続くメヒア選手も真ん中ややインコース寄りのカーブを打ち損じ。


まだディクソン投手の球に力も切れもあったので仕方ないですが、ここを乗り切られてしまったことで2~4回に少し落ち着かせる間を与えてしまったのが痛かったです。




○源田選手
昨日のブログでキーマンに上げましたが、2点タイムリーを含む2安打を放ってトータル3出塁。


ヒットにならなかった打席も内容は非常に良く、今日勝てていたら間違いなくヒーローでした。





今日はライオンズがノーエラーで、オリックスはエラー3つ。
このエラー数の違いにより出塁数はライオンズの方が上でしたが・・・


ライオンズベンチが3連戦の頭に今の多和田投手を投げさせることに拘ったことが、実はオリックスのエラー数以上のエラーだったということが言えそうです。

明日からオリックス3連戦

オリックスは現在11勝6敗で貯金5と、ライオンズとまったく同じ成績で同率2位。



開幕カードを


4-6

4-13

4-5


で3タテ食らった後からのこの成績ですから、開幕2カード目の相手が乗せちまったということになるのかもしれません。


何処でしたっけ?開幕2カード目に戦ったチームはww




防御率2.86はライオンズに次いでリーグ2位。


打率.277は首位楽天を上回ってリーグ1位



投打が噛み合っての2カード目以降の11勝3敗はなかなか凄い。


ですが、現在の上位3チームはみんなここまで消化した試合が17試合と少なく、オリックスも雨による中止もあってここまで週6試合消化したことはなく、先週はたったの4試合。


調子の良いチームが楽な日程で良い投手ばかり登板させることが出来たのが今の順位を形成する要因の一つになっているのは間違いないと思いますが、明日からはそんな似た者同士の、ともに開幕前は専門家が揃って下位予想したチーム同士の戦いです。




オリックスはおそらくディクソン投手、松葉投手、金子投手が先発してくるものと思われます。


ディクソン投手は4月4日の前回ライオンズ対戦時に5回3失点。


コントロールに苦しんでいるところでそれなりに点は取りましたが、あと一歩崩しきれなかったのはボールになるカーブに手を出したから。


ライオンズ打線に今度こそ狙い球を絞ってノックアウトの期待がかかります。


ディクソン投手はライオンズ戦の後は8回1失点と6回1失点。


ともに貧打のロッテ&日本ハムを相手にそれなりの安打数は許して、四死球も複数出してという内容でしたので見た目の数字ほど素晴らしい内容だったというわけでもなさそうで、明日も付け入る隙はあると思います。



過去2年でディクソン投手と相性が良いのは


浅村選手

2015年 打率.333(18打数6安打)

2016年 打率.333(15打数5安打1HR)


秋山選手

2015年 打率.375(16打数6安打)

2016年 打率.286(21打数6安打1HR)


浅村選手は4月4日の対戦でもホームランを放っています。


あとは中村選手も一昨年は抑えられましたが、昨年は13打数5安打と打っています。


オーソドックスですが上位が出塁して中軸に回す形を沢山作りたいですね。


注目はおそらく2番打者に起用されるであろう源田選手。


4月4日は田代選手が2番を打って完全に打線を分断してしまいましたが、源田選手でどんな形になるか?




松葉投手には4月5日の前回対戦で8回91球零封。

しかし完璧に抑え込まれたわけではなく、7回まで毎回ランナーを出しながら4つのゲッツーと、若いカウントで難しい球に手を出しまくったのが痛かったです。


ライオンズ打線はカーブの使い手は基本苦手なのは承知しつつも2戦連続でひねられてしまうのでは情けないですので、基本は競った展開にしてランナーを出してカーブを投げにくくするような作戦を取りたいですし、仮に打ち崩せなくとも粘って球数を投げさせて2番手を早めに引きずり出す形を見せてもらいたいと思います。





3人目の金子投手とは相性は悪くなく、昨年は対戦防御率6.30で3度の対戦で負けを2つ付け、一昨年は.277ながら2度の対戦で1勝1敗。



まぁ・・・3戦目は金子投手云々よりも、ライオンズは誰を先発させるのかが問題です。


2軍の成績を見ると「じゃんけんで決めようぜ」な感じですので(冷汗





一方のオリックス打線。


T-岡田選手.344 6HR

小谷野選手.338 2HR

ロメロ選手.281 5HR


と主軸が好調ですが、注目はやはり宮崎選手。



開幕3カード目の途中から1番打者に起用されたので打席数がまだそれ程多くはない故の数字ですが、それでも46打席立って打率.410 出塁率.489は驚異的。


しかしこの宮崎選手が出塁して中軸が返して・・・いると思いきや、宮崎選手の得点は意外に5と少なく、実際にホームに返ってきているのは3番打者以下の選手の方が多い・・・


オリックスは2番に打率.222と不調の西野選手、3番に打率.200の安達選手を置くことか多いようですが、この2人は出塁率で見ると.321と.360飛び抜けて良いわけではないものの、それなりに出塁して4番打者以下に繋いでいることが伺えます。


なので宮崎選手の出塁により打順を回し、2、3番がランナーとして残って中軸に回して得点を稼いでいるようです。


また中軸以下も中島選手.290や駿太選手.294とそれなりに数字を残す打者が並んでいますので、中軸が出塁してこの2人で返したり、この2人が出て宮崎選手が返したりと、得点パターンを複数持つ強みもあります。



ライオンズ投手陣としては、打率.207の若月選手を加えた打率2割そこそこの3選手でしっかりアウトを稼ぐこと(無駄な四球厳禁→特に四死球15を稼いで出塁率を上げている2割打者・安達選手に注意)で、ランナーためて中軸に回される展開を作らないことが重要です。





裏ローテで3戦目先発がじゃんけん状態の敵地での3連戦。


楽な条件ではなさそうですが、打線は勿論、高橋光成投手今シーズン初勝利と、多和田投手の修正と、あともう1人誰かの頑張りに期待を持って応援しましょう!






以下、追加です。


明日は先に多和田投手ですか。


中5日。


カードの頭は多和田投手に拘るとの辻監督の強い意思の表れでしょうか?


前回登板のストレートとスライダーだけのピッチングはあくまでも緊急避難的なものと思いますし、小さい身体を目一杯に使って投げるので疲労が溜まりやすく、あまり間隔を詰めて良いタイプではありませんが、前回少し兆しが見えたことで良し行けると、そしてスタミナ的にはまだ2度先発しただけのシーズン序盤だけに大丈夫と判断してのものなのでしょうね。

4/23 vs日本ハム 3タテ達成で貯金5

日本ハム
011 010 000   3


ライオンズ
200 003 52x   12



○ウルフ投手
中6日 5回 93球
9安打無四球3三振
3失点


ツーシーム         56球     60.2%
カーブ        27球   29.0%
チェンジアップ      6球  6.5%
カットボール                  4球    4.3%
  


前回登板くらいからやや傾向は出ていましたが、投球の軸とするツーシームが高めに浮いて修正がなかなかできませんでした。


そしてカーブの割合が普段の倍近くを占める格好になったのは、ツーシームもカットボールも浮いて高めに入ることが多く、低めに決めるのに確実性の高い球種がカーブしかなかったため。


しかし日本ハム打線3回り目にはその傾向を捕まれてカーブを狙い打ちされ、5回までに1~3番打者に7安打される苦しいピッチング。


大量失点してもおかしくない内容でしたが無駄な四球を与えなかったこと、そして何より中田選手をノーヒットに封じて打線を分断できたことで失点は3で済みました。


初回の好連携プレーで松本選手の2ベースを3塁で刺したのも大きかったですが、特に5回に3点目を失って更に1死1、3塁で中田選手の場面での併殺打は非常に大きかったです。


打ったのはほぼど真ん中のツーシーム。


繋がれたら試合展開は或いは全然違うものになった可能性もあり、ものすごく助かりました。


ウルフ投手はここまでやたらと良い数字が出ていますのでハードルを上げたくなってしまいますが、本来は6回3失点で十分な仕事ですので、試合を壊さず5回3失点ならそんなに悪くありません。


ただ、ツーシームを低めに集めてナンボの投手が2試合続けてそのツーシームが浮く内容でしたので、これが疲労から来ているのか、技術的なもので修正可能なのかを判断して対処する必要はあると思います。





○武隈投手
6回表に登板。


チェンジアップが抜けた高めボール球を振ってくれるラッキーもありましたが、これもストレートが最速144キロと走っていて腕が振れているからこそ手が出てしまうもの。


ストレートで押し込むピッチングで三者凡退に抑え、やや日本ハム側にあった流れをライオンズ側に引き寄せました。


武隈投手欄に書く話ではないですが、この三者凡退と直後に源田選手のセーフティバント安打が出て、一気に「さぁいくぞ!」の流れができたのは間違いなく、今日のキーポイントはこの三者凡退と源田選手のバントヒットでした。




○牧田投手
7回表に登板


6回裏に逆転して、7回表に牧田投手が出てくる。


相手チームに与える絶望感はものすごいことでしょう。




○打線
12安打5四球12得点


日本ハムは11安打で3得点
ライオンズは12安打で12得点



違いは四球とホームランと厚み


日本ハムは四球出塁なし、ホームランなし、中田選手が打てなかったらカバーする人なし。
ライオンズは5四球を選んで、3発放って、中村選手が打てなかったらメヒア選手がカバーして、次の打席では中村選手が取り返す。


まぁ好調なチームと低調なチームの違いなんでしょうけど、7回以降はお祭り騒ぎで終わってみれば大差勝ち。




○田代選手
プロ入り初ホームランおめでとうございます!!




○日本ハムの油断とミスにつけこむライオンズ
初回にライオンズが連携プレーで2ベースヒットの打者走者が3塁を欲張ったのを刺したのに対して、日本ハムは6回1死1、2塁で3塁線を締めず、連携プレーによるバックホームの送球がそれて逆転を許し、それらが更に追加点を許す格好になりました。


これが勢いのないチームと勢いに乗っているチームの差なんでしょうけど、日本ハムの一つのミス、一つの油断にどんどんつけこんでいくライオンズが見られるというのは実に気持ち良いですね!





見事に3タテ達成!


最終的な点差ほど楽な試合ではありませんでしたが、何となく日本ハムの状態も少し上向いてきそうな気配が見えたのが3連戦の最後というのもライオンズにツキ。


これで貯金5


日程の楽な4月に最低でも貯金4、出来れば5と思っていましたが、あと1週残して貯金5まで来ました。


来週からいよいよ週6試合のはじまりで、ここからが本当の戦いです!